七草粥にして食べる「春の七草」はよく知られていますが、「秋の七草」は食べないのです。
でも、いったいどうして?
今回は、そんな「秋の七草」にまつわるウンチク、そして、「秋の七草」を使った運気アップの方法をお教えいたします。
秋の七草とは
「秋の七草」となっているのは、オミナエシ、ススキ、キキョウ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、ハギです。
最初の文字を順につないで、「お好きな服は(オ・ス・キ・ナ・フ・ク・ハ)」と頭に入れておくと、忘れにくいですよ。
今から1300年ほど前の奈良時代に歌人として活躍した山上憶良が和歌に詠んだ植物がもとになって「秋の七草」が生まれたといわれています。
「春の七草」にちなんだ七草粥は平安時代の中期に中国から伝わって、その後、江戸時代に広まったといわれていますから、「秋の七草」の方が、実は、歴史があるのです。
なぜ食べないの?
「春の七草」は、一年の無病息災を祈念して七草粥で食べます。一方、「秋の七草」は、昔から食べずに眺めるだけ。
それは、「秋の七草」を眺めて愛でることで、昔の人は、植物の持つ強いパワーを心身に蓄えようとしていたからなのです。
暑い夏が終わり、季節が秋から冬に向かうにつれて、植物はどんどん枯れ、土にかえっていきます。
そんな中、美しい花を咲かせていたり、元気に伸び伸びと育っていたりする植物を「秋の七草」として選び、それらを眺めることで、
「まわりは枯れても、自分は枯れずに元気いっぱい」というイメージを心に焼き付け、「秋の七草」が持っているような強い生命力を、自分の心身に導こうとしていたのでした。
秋の七草を野山で楽しみましょう
七草粥にするため、「春の七草」は、スーパーの食材売り場などで手軽に入手できます。
「秋の七草」は観賞用なので、フラワーショップなどに行かないと入手が難しいかもしれませんね。でも、ショップで手にしたとしても、多くが切花で日持ちしません。
やっぱり、秋が深まっても元気いっぱいの「秋の七草」のパワーにあやかり、運気を上げたかったら、
昔の人と同じように、野山に自生している植物を眺めるのが一番です。七種類全部を眺められなくても大丈夫。「秋の七草」のどれかひとつだけでもOKですよ。
見つけたら、植物だけではなく、植物が生えている空間も一緒に愛でてみましょう。大地のパワーが、その植物を通し、あなたに注ぎこまれてきますよ。
野山に行けない場合は、動画などを通して「秋の七草」に触れてみるのも効果があります。
昔の人にならって、あなたも「秋の七草」から、強いパワーをいただいてみてはどうでしょう。