夏バテに負けない心の省エネ・やる気モード

カラダ・ココロ
 8月7日頃に「立秋」を迎え、暦の上では秋が始まるはずなのに、まだまだ猛暑が続きます。

 熱帯夜が続くと、エアコンの効いた部屋から出るのも億劫になり、外に出ると汗だくになって動く気力はどこかに吹き飛んでしまいますね。

 こうした時期に誰もが感じるのが「夏バテ」です。体だけでなく、心まで重たくなってしまいますが、ここで、無理に「頑張ろう」と自分を追いこむと、逆に消耗が激しくなってしまいます。

 なんとかならないものでしょうか。

 そこで、今回は、夏バテに負けず、やる気を引き出す方法について、いろいろとお教えいたします。



「やる気」とは


 私たちは「やる気が出たら動こう」と考えがち。でも、脳科学では、少し違う見方がされていますよ。「やる気」とは「行動した結果」として生まれやすいことがわかっているのです。

 脳には、行動を始めることで活性化する神経回路があります。つまり、最初の一歩を踏み出すと、脳が働き始め、「もう少し続けよう」という意欲(やる気)が生まれやすくなるのです。

 なので、「やる気」を引き出すには、まず小さく動き始めることが肝心。高いモチベーションが湧き上がるのを待っていてもダメなのです。

 猛暑で心身のエネルギーが落ちているときは、なおさらですよ。「やる気が出るまで待つ」のではなく、「まず30秒だけ動いてみる」という気持ちを大切にしてみましょう。その小さな行動が脳のスイッチを入れ、次の一歩、そして、そのまた次の一歩へとつながっていきます。

 夏の「何もしたくない」は、気合いや根性で乗り越えるものではありません。脳の仕組みを味方につけ、「小さく動いてやる気を育てる」ことが、暑い季節を無理なく乗り切るコツといえるのです。



心の夏バテを癒しましょう


 夏バテには、体と心の2種類があります。体の方は、栄養を摂って、よく寝ることで改善されていきます。でも、心の方は、依然として重いままということがありますね。それが「心の夏バテ」です。それを癒すことも大事ですよ。

 「頑張ることは良いこと」というイメージは、猛暑の時期には合いません。夏は100%を目指さなくていい季節なのです。仕事、家事、勉強、育児……、すべて100%の力で取り組みたいと頑張ると、「心の夏バテ」が悪化してしまいます。

 夏場は「やること」を詰め込むのではなく、「やらないこと」を決めておくようにしましょう。たとえば、丁寧に料理を作らない。アイロンがけが必要な服は着ない。気乗りしない誘いや、エネルギーを奪われる人間関係からは距離を置く。「ついで」の用事を増やさない……などです。

 これは、「サボっている」のではなく、「持続可能な運用のために出力を調整している」と、とらえましょう。夏を元気に乗り切るための、賢いセルフケアなのです。このように、省エネモードにし、余力を残しておいた方が、翌日も元気に過ごせ、「心の夏バテ」を跳ね飛ばせますよ。



小さく続けましょう


 夏は100%を目指さなくてもよい季節とはいえ、0%のままで過ごしていると、活動の時期となる秋に100%の力を発揮できなくなってしまいます。

 なので、夏場は「小さく続ける」ことを意識してみましょう。「今日はこれくらいで合格」と、毎日のルーティンのハードルを徹底的に下げても、途切れないように、小さく続けることが大事です。炎が消えてしまうと、また最初から火をおこすのは大変ですね。小さな炎が残っていると、その炎はいつでも大きくできます。その要領です。

 夏場の「面倒くさい」「何もしたくない」という心の声は、あなたを優しく守るための大切なサインともいえますよ。その声に耳を傾け、ハードルを思い切り下げ、自分のペースで小さく続け、この夏をやり過ごしていきましょう。

 完璧を目指さない。予定を詰め込みすぎない。一歩を小さくする。小さな成功を喜ぶ。それだけで、心はずいぶん楽になります。「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い立てるより、「今日はどれくらいの力なら心地よく過ごせるかな」と、自分に問いかけてみましょう。

 やる気が出ない日があってもいい。面倒くさい日があってもいい。100%でなくてもいい。「夏は、自分をいたわる季節」と考えてみてくださいね。



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