ふたご座は、黄道十二星座の中でも、比較的見つけやすい星座です。
なぜ、「ふたご」という名前が、星座につけられたのでしょう。
そこには、とても物悲しいお話があります。
そんな、ふたご座についてのウンチクを、今回は神話も含めて、いろいろとお教えいたします。
ふたご座の見つけ方
ふたご座を探すには、まずは、見つけやすいオリオン座を探してみましょう。
オリオン座が見つかったら、視線を上に移し、オリオン座より東の方向を眺めると、2つの明るい星が並んでいるのに気づくはず。
それが、ふたご座の「頭」にあたる星です。
この2つの星のうち、西側にあるのがお兄さんのカストルで、東側にあるのが弟のポルックス。カストルの方が、ポルックスより早く東の空にのぼってくるため、早く生まれたということで、カストルが兄です。
ちなみに、毎年12月中旬ごろに活動が見られる「ふたご座流星群」は、カストルのあたりを中心として、流れ星が四方八方に広がって飛ぶように見えます。条件が良いと、1時間に数十個の流れ星が見られますよ。
でも、この2つの星は、「ふたご」と呼ばれながらも、微妙に明るさが違うのです。
お兄さんのカストルのほうがやや暗く、弟のポルックスの方が明るく、赤っぽい色をしています。
なぜ、明るさが違うのでしょう。しかも、どうして兄が暗い?
その意味を、次の神話が解き明かしていますよ。
ふたご座の神話
古代ギリシャの時代、スパルタ国に王妃レダがいました。
レダは絶世の美女で、美しさに魅了された大神ゼウスは、白鳥に姿を変えて、レダのもとへやって来ます。
ゼウスとレダは結ばれ、レダは、ふたごを産みます。
一人は人間の血を引く兄のカストル、もう一人は、神の血を引く弟のポルックスでした。
弟の方が明るい星なのは、神の血を引いているからです。
カストルとポルックスは仲が良く、共に戦場を駆け巡るようになりました。ここで悲劇が起こります。兄のカストルが、矢にあたって死んでしまうのです。
生まれたときから一緒で、何をするにも二人は一緒。ならば、死ぬときも一緒と、弟のポルックスは死のうとしますが、神の血を引く弟は不死身の体を持っているために、死ぬことができません。
そこで、弟は、兄のもとに行けるよう、大神ゼウスに懇願します。ゼウスは、兄を慕う弟の心に打たれ、願いを叶えてあげました。
そして、二人を、いつまでも天空で仲良く輝き続けるようにしたのです。こうして、ふたご座が生まれました。
自由に物語を作ってみましょう
ふたご座の背景には、とても切ない物語があります。これを知り、弟星ポルックスの明るさの中にある赤っぽい色を眺めていると、しみじみとした情感が湧き上がってきたりしますよ。
昔の人は、星座にさまざまな物語を組み込み、その物語を思いながら、長時間、星空に親しんでいました。
星空をのんびり眺め、宇宙からパワーをいただく目的からです。
みなさんも、ふたご座から、自由に、好きな物語を作ってみてはどうでしょう。2つの寄り添う明るい星は、あなたのイマジネーションを広げてくれるはず。
こうして、星空にゆったりと親しみ、宇宙のパワーを吸収すると、運気をアップさせられますよ。
どうぞ、参考にしてくださいね。