その月に親しむと運気に弾みがつくラッキーアイテムがいろいろありますよ。
古人は長い経験の中からそれらを見つけ、誕生石や誕生花といったかたちで、ラッキーアイテムを後世に伝えています。
樹木についても、各月ごとのラッキー樹木がありますよ。
7月は「栃(とち)」です。今回は、そんな栃について、いろいろお教えいたします。
栃の木とは
栃木県の名前に使われていることから、栃は、栃木県の県木になっています。
栃と人間の歴史は深いです。日本の場合は、縄文時代にまでさかのぼりますよ。
栃の実は、ドングリと並んで、縄文人の重要な食糧資源でした。
お腹をすかせた縄文人は、目の前に大量に落ちている栃の実を、なんとかして食べたいと考えました。でも、アクが強すぎ、そのままでは食べられません。
「必要は発明の母」という言葉がありますが、縄文人は、栃の実の難しいアク抜きの技術を、試行錯誤の末に完成させ、ようやく、栃の実を食べられるようになりました。
縄文時代以降も、米がとれない山村では、栃の実は重要な食材となって、日本人の暮らしを支えてきたのです。
なぜ7月の誕生木に?
栃は成育が旺盛で、たくさんの葉・花・実をつけます。「万」という言葉は「たくさん」という意味を持つ言葉です。「栃」の文字をよく見ると、「木」の横に「万」の文字が組み込まれていますね。
これは、たくさんのものを生み出す栃のパワーを表現したものともいわれていますよ。
7月は、梅雨も終わり、植物が大地に蓄えられた水分をたっぷりと吸い込んで、どんどん生長していく時期になります。それを象徴するには「栃」がピッタリです。
また、栃は、葉が7枚前後の小葉であることから、「七葉樹」とも呼ばれてきました。こうしたわけで、栃が7月の誕生木に選ばれたのです。
7月は栃の縁起を担ぎ、いろいろなものをたくさん育て、大きく伸ばしていこうという人々の思いが重ねられてきました。
栃に親しみましょう
栃の実は、縄文人の命を支えてきただけあって、栄養成分が豊富ですよ。すでにアク抜き処理が終わっている実も売られているので、
栃の実を味わい、物事を発展させるパワーをいただくのもよいでしょう。
また、栃は建材としても有用で、家具・器・お盆など、幅広い用途に使われてきました。特に人気があるのが、一枚板のテーブルです。
個性的な杢目(もくめ)や豊かな色合いが毎日の生活を楽しくすると人気があります。
栃の材木は軽く、加工しやすいので、彫刻をはじめとした木工細工にも適していますよ。
木工を趣味にしている人は、7月は、栃を材料に何かを作ってみるといいでしょう。
蕎麦打ちを趣味にしている人は、栃から作られた蕎麦打ちの「こね鉢」を入手するのもいいかもしれません。
蕎麦打ちのプロは、栃材の「こね鉢」が最高だと謳っていますよ。
以上のことを参考に、7月生まれの人はもとより、他月生まれの人も、7月は、栃に親しみ、旺盛な発展力をいただいてみてください。あなたが手がけていることが、飛躍的にアップするかもしれませんよ。