「お盆」と言っても、地域によって、7月、そして8月の中旬にやるところもあれば、8月下旬から9月初旬にかけてやるところもあったりします。
そもそも、「お盆」とは、いったい何なのでしょう。
意外と、よくわからないという人が少なくないかもしれませんね。
そこで、今回は、運気アップに役立つお盆の過ごし方も含め、お盆について、あれこれお教えいたします。
お盆は3種類
盆が3種類あるのは、カレンダーが明治時代に変わったからです。
新しい暦に変更されたのは、明治5(1872)年の12月3日で、この日が1月1日に変更となりました。
もともとのお盆は、古い暦(旧暦)の7月15日のあたりに行われてきましたが、新しい暦(新暦)でも、同じ7月15日に行うと、これまでより1ヶ月ほど早く、お盆を行うことになってしまいます。
しかし、ちょうど農作業の忙しい時期と重なって不都合が生じました。そこで、お盆の時期を1ヶ月遅らせ、8月15日のあたりに移す地域が出てきたのです。
一方、農作業とは無関係な人は、新暦7月15日のお盆でも問題がなかったので、従来の日付の7月15日でお盆をやるようになりました。
さらに、新暦を無視し、旧暦に従ってお盆を行なうところもあったりと、
現在、お盆は3種類の時期に行われています。
ちなみに、旧暦に従ったお盆は、8月下旬から9月初旬にかけて行われますが、毎年、その日付は変動します。日付が動くのは旧暦の特徴です。
お盆の意味
先祖霊を供養する仏教行事「盂蘭盆会(うらぼんえ)」から、「盆」の字を抜き出したのが「お盆」です。
昔の人は、体験的に、ご先祖様を大切にすると、金運がアップしたり、良い人間関係を引き寄せたり、体調が良くなったり、厄介なことが雲散霧消するなど、自分にとって有益なことが起こるのを知っていました。
先祖供養の本質は、ここにあります。自分にとっての実利を、ご先祖さまにお願いし、求めることなのです。単なる抹香臭い宗教行事ではありません。
ご先祖様にとっても、子孫が幸せになってくれるのは何よりの喜びです。
日頃、ご先祖様は、たくさんのスピリチュアルパワーを送って子孫をサポートしたいと思っていますが、「求めない人には与えてはダメ」との掟が、あの世にあるようで、子孫のお願いがないと、ご先祖様は、どうにも手が出せません。
なので、ご先祖様も、子孫が自分たちに気持ちを向けてくれるお盆の時期を心待ちにしているのです。
ご先祖様と繋がり直す時期
私たちは、ご先祖様の体質的な特徴、性格、特技、才能などを受け継いでいます。
このことからもわかるように、
実は、ご先祖様は、私たちの体の中に、今も生きているのです。
なので、お墓のところに行かなくても、ご先祖様に直接お願いし、スピリチュアルパワーをもらうのは、いつでもできます。
しかし、1年に1回、お盆の時期に、ご先祖様を大切にする「儀式めいた所作」をするのは、ご先祖様と繋がり直すためなのです。
大晦日は、普段の生活感とは別の「あらたまった雰囲気」の中、これまでの厄を落とし、清々しい気持ちで新年を迎えます。お盆は、この所作と似たところがあります。
無意識とはいえ、常時、ご先祖様との繋がりを持っている私たちですが、1年も経つと、なにかとご先祖様と繋がるパイプにゴミが溜まったりします。そこで、1年に1度、日常とは違った「あらたまった所作」をすることで、ご先祖様と繋がり直すのです。
お盆とは、ご先祖様との繋がりに新鮮さを取り戻す行事ということもできますよ。
死んだ人だけが、ご先祖様ではありません。おじいさん、おばあさん、お父さん、お母さんが生きていたら、その人たちも、大切なご先祖様となります。
お盆の時期に、家族が集まるという習慣は、生きているご先祖様を大切にする目的からです。
生きているご先祖様を喜ばせると、やはり、スピリチュアルな恩恵が、自分に注がれますよ。
このようなお盆の本質を知ると、お盆の時期の過ごし方がわかってきます。生きているご先祖様を楽しい気分にさせ、亡くなったご先祖様とは、日常行わないような所作で気持ちを新たにして繋がり直す。こうして、実利を得る。
お盆とは、実は、自分自身のための行事だったのです。
以上の情報を参考に、充実した、お盆を過ごしてくださいね。