いよいよ2016年も最後の日、大晦日です。
大掃除、お正月の準備とお忙しい方も、すっかり落ち着いて準備万端の方もいらっしゃるでしょう。
ところで大晦日のこと、どれくらいご存知ですか? ご家族、友人にお酒を飲みながら話せる豆知識をご紹介します。
みなさま、素晴らしい新年を迎えられますように!
◎12月31日は大晦日
1年の最後の日、12月31日を大晦日といいます。大晦日の「晦日」とは、各月の最後の日を指す言葉で、「みそか」と読みます。
この「みそか」は、もともと「三十日」と書き、30番目の日、つまり最後の日であることを意味したといわれます。
現在使われているグレゴリオ暦では、2月を除き、1か月は30日か31日ですが、それ以前の旧暦では、1か月は29日か30日でした。
29日で終わる場合は、「九日みそか」などともいわれました。なお、12月の「晦日」に「大」がつくのは、その年最後の特別な日だからだといわれます。
◎「晦」は月のない夜
大晦日の「晦」は、「つごもり」とも読みますが、これは「月隠(つきごもり)」を意味します。
月隠とは、読んで字のごとく、月が見えない夜を表す言葉です。
これは、旧暦(太陰太陽暦)の日付が、月の運行に基づいて決定されていたことによるものです。
太陰太陽暦では、月が満ち欠けが一巡するサイクルを1か月とします。
そのため、毎月の1日は必ず新月で、15日は必ず満月、そして月の終わりは必ず新月の前日に当たり、月が見えない日だったのです。
◎除夜の鐘
大晦日には、さまざまな年越しの行事が行われます。中国の宋代から始まったとされる除夜の鐘もそのひとつです。
ご存じの方も多いと思いますが、人間には煩悩(ぼんのう)が108種類あり、それと同じ数だけ梵鐘(ぼんしょう)をついて、その消滅を祈念するといわれています。
なお、煩悩とは仏教用語ですが、簡単に説明すれば、「心を惑わし、身を悩ませるような思い」ということになります。
除夜の鐘は、107回までは旧年中につき、最後の1回を新年につくようにするのが慣習となっているそうです。
◎年越し蕎麦
大晦日には、細く長く達者に暮らせることを願って、日本蕎麦を食べる風習があります。
もともと江戸時代には、「三十日蕎麦(みそかそば)」といって、月末に蕎麦を食べる習慣があったといわれます。
それが全国に広がっていったと考えられています。
◎「二年参り」は大晦日から
もともと大晦日は、翌年の歳神様(としがみさま)をお迎えする特別な日でした。
そのため大晦日の夜は、各家の家長が、氏神様の社(やしろ)に籠もるという風習がありました。
これを「年籠(としごもり)」といいます。
現在でも地方によっては、除夜に氏神様に参拝していったん帰宅し、年が明けたらもう一度参拝するそうです。
これを二年参りといいます。